2015のストーリー
メロンジュ駅に降り立った、チッチとマモル。 「メロンジュは、メロンジュ山を中心とした森林公園です。この辺りではパワースポットとしても有名なんですよ」 「うわー!!素晴らしいところですね!」 「でしょう?」 「空気も景色も最高です!」 高台にある…
「手荒な真似をして、申し訳ありませんでした」 紳士は、サムに向かって話しかけた。 「大丈夫ですよ」 「話を同伴のご婦人に聞かれたくなかったものですから」 「察しはついていました」 「そうでしたか…私どもの調べで、ルークさんの興味深いプロジェクト…
チッチはサムの友人ルークの事務所の前にいた。 サムのSNSから辿り着いたのだ。 事務所の様子をじっと伺うチッチ。 ルークもサムのように連れ去られてしまったかもしれない。それどころか、サムを連れて行った一味が事務所を占拠しているかもしれないのだ。 …
はじめに… 今週から始まるお話は、これまで同様フィクションです。 よろしくお願いしますm(._.)m ふたたび列車に戻ったチッチとサム。 「リリムさんたちとの出会いは、ちょっとした冒険だったね!」 「そうね!」 「チッチなら今度はどんな冒険がしたい?」 …
ラウプーノの根っこを持ち帰った4人は、その日からせっせと煎じ始めた。 リリムはラウプーノを使った人たちの元へ完成したポチラーゼを配って歩いた。 最初は信じてくれなかった人たちも、正気に戻ったプーノの姿を見て、ポチラーゼを受け取ってくれるように…
ラウプーノは想像以上に大きな木だった。 「最初はこんなに大きくなかったのに、どうしてなんでしょうか?」 「それは助けを求めている人たちがたくさんいることをこの木が知ったからです」 チッチが答えた。 「木に近づいたら、すぐに妖精が姿を現して、あ…
リリムとプーノは、ラウプーノの木のそばまで近づいた。 すると木の陰から、少年がするっと出て来た。 「よく来たね」 「ラーゼ!」 「プーノ!」 ハグしあうふたり。 驚く、リリムにラーゼは名乗った。 「はじめまして、ラウプーノの木の妖精、ラーゼです」…
森をどんどん奥へと進む3人。 案内するリリム。 「こちらです」 「ちょっと待ってください」 「どうしたんですか?」 「この森のラウプーノはこれまでリリムさんの前にしか姿を表していないんですよね」 「そうです」 「それなら、まずリリムさんだけが木に…
「実は、私の息子は長年うつ病に苦しんでいたんです。うつでじっとしているうちに体力も失われてしまい、いつの間にか寝たきりのようになってしまって。それがある日、息子を気分転換させようと森にでかけたら、何ともかぐわしい香りのする木に出会って、そ…
夜になり、静かになると屋敷の中からひとりの女性らしき人物が、姿を現した。 「このお屋敷の方ですか?」 チッチが声をかけると、女性は転ばんばかりに驚いた。 「ひぇ!」 「すみません。驚かせてしまって」 チッチの態度に、昼間の集団でないことを察した…
2015のストーリー その4「実らない木」 大勢の人がお屋敷に押し寄せ、ドアをドンドン叩いている。 「どうしてくれるのよ!」 「自分のやったことが分かってるのか!!」 「中にいるのは分かってるんだ、出てこい!」 チッチとサムは顏を見合わせた。 列車を…
2015のストーリー その3「焦燥」 「おい!起きろ」 突然の怒声に驚くチッチ。 列車の外に追いかけてくる警官の姿が見えた。 気がつくと車両は覆面グループに占拠されていた。 隣で同じく寝息を立てていたサムも飛び起きた。 ピストルを向けられ、車内の全員…
2015のストーリー その2「時期」 チッチは列車に揺られていた。 いつの間にか眠りこけて、車窓に頬を委ねていた。 夢の中で、乗り込むまでのことが頭の中を巡っていた。 チッチは背後から声をかけられた。 「やぁ、よく来たね!」 「なんだ、そこだったの?…
今週のテーマなのですが、2015年からは 毎週ショートストーリーにしてみようと思います。 ストーリーを読んで ご自身へのメッセージを感じ取ってみてください。 たくさんある週、直球勝負のこれだ!という週 色々あると思います。 普通に解説したほうが 分か…