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2015のストーリー その14「ハート岩」

メロンジュ駅に降り立った、チッチとマモル。
「メロンジュは、メロンジュ山を中心とした森林公園です。この辺りではパワースポットとしても有名なんですよ」
「うわー!!素晴らしいところですね!」
「でしょう?」
「空気も景色も最高です!」

高台にあるメロンジュ駅から、あたり一帯を見回して感動したチッチ。
マモルの案内で、入口の公園広場へと入って行く。

「ルークからの連絡では、メロンジュ山の頂上のひとつ、ハート岩の前で待ち合わせようとのことでした。そこの公園事務所で、入山申請してきます。簡単な手続きですら、ちょっと待っててください」
「はい、お願いします!」

マモルを待つ間、チッチはゆっくり深呼吸をして、ストレッチをした。
公園広場は、ご年配から若い家族連れまで、いろんな人たちの憩いの場になっていた。
まぶしい陽射しが心地いい。電車の旅で運動不足だった体が甦るようだ。サムのことがなければ、本当に素敵な休日だったろう。
(サム…今どこにいるの?)
チッチは心の中でつぶやいた。元気になりかけた心にまた影が差した。

「チッチさん、済みました、行きましょう!」
「…ありがとうございます」
チッチは、無理に笑顔を作って、マモルに返した。

「…チッチさん、無理しなくていいですよ」
「え?」
「とにかく登ってみましょう」
「そうですね、そうですよね」
「ハート岩まで片道1時間半ぐらいです。ゆっくり登っても約束の12時に間に合いますよ」

登山道に入ると険しい道がしばらく続いた。
「思ったより険しいでしょ?」
「本当に…(笑)。こんなところ久しぶりです。体がなまっていてお恥ずかしいわ」
「僕も人のことは言えませんから(笑)」
「だけど木々の香りがすがすがしいですね」
フィトンチッドって言うのかな?森の香り。癒されますね」
「わ、こんなに大きな木が!」
「あっちの奥のほうは古代の巨木がたくさん残ってるそうですよ」
「あっちですか?」
「そう、あっち、少し上のほうです」
ふたりが立ち止まって、古代の森のほうをじっと見ていると、す〜と風が吹いてきた。

「あ、ご神気!」
「山から歓迎してもらえましたね」
「本当だ、心地いい〜」

ひんやりしたご神気からは、この山の崇高な魂が感じられた。

「チッチさん、何か見えますか?」
「え?」
「僕はね、見えないんですけど、さっきから山の妖精たちのささやきが聞こえています」
「なんて言ってるんですか?」
「…それは内緒です」
「え?内緒なんですかー?ずるい!」
「ずるいって言われても…」

なぜか赤くなるマモル。

「チッチさんは?」
「私は、木と木の間に青緑の妖精が見えます。木と風がひとつになったような、ご神気が妖精になったような。森を守っていて、あまり人には興味がなさそうです」
「人によって見えるものも、聞こえるものも全然違うんですね」
「そうですね、だけど同じときもありますよ。今日はマモルさんに特別なメッセージがあったんでしょう、きっと」

また赤くなるマモル。

「…チッチさん、順路はあっちです、急ぎましょう」
「ふふふ…」

その後も、険しくなったり、なだらかになったりする山道を登り続け、正午少し前に、頂上にたどり着いた。
空にはひつじのような形の雲が横たわっていた。

「ハート岩はあっちです」
「ルークさん、来られてるかしら」

ハート岩はチッチが想像したより、大きな岩だった。
「こんなに大きいんですか?」
「そうなんです…って実は僕も今日初めて見たんですよ。本当に大きいですね」
チッチやマモルの身長をはるかにしのぐハート岩の大きさにふたりは圧倒されそうになった。

「自然の造形物なんですよね」
「一見そう見えるんですが、この辺りには他に大きな岩なんかないので、不思議だと言われています。隕石だとか、巨人が運んできたんだとか、宇宙人が落としていったんじゃないかとか、諸説あって…」
「へー、それにしてもうまく立っていますねぇ。これは山の中心の気とつながっているのかもしれません」
「なるほど」
「さわったら、パワーがもらえるんじゃないかしら?」
「実は…この岩に導かれた者たちが一緒にふれると願いが叶うと言われています」
「そうなんですか?なら、一緒にふれましょう!」
「えぇ?!」
「さ、早く!」
「じゃあ…こんなふうに手を重ねるそうですよ」
「そっか、ちょっと恥ずかしいですね」
「でしょ?」
「じゃあ、お願いしますね。ルークさんと会えますように!サムが無事でありますように!」
「…本当はハート岩だから、恋愛のお願いをするらしいけど…」
「…そう言えばそうですね、あれ?」
「そうなんです、僕らのご縁を願うみたいになってしまって…」

びっくりしたチッチ。

「今日はチッチさんのお願いを聞き届けてくださいますよ、きっと。…僕はちょっと残念だけど」
「え?!」
「…どうして僕が照れていたか、分かってもらえましたか?」

真っ赤になるチッチ。

「初めてここを訪れた者どうしにご縁を授けるとも言うそうです。まさかこんなふうに訪れるとは思ってもみませんでしたが…」
「……」
「僕のお願いも追加していいですか?」
「……」
「…チッチさんと仲良しになれますように」

うつむいて言葉が出ないチッチ。

「あ!」
「どうしたんですか?」
「ハート岩の上に、ハート形の雲が…」
「ほんとだ…」
「お願いをした後、ハート岩の上に、ハート形の雲がかかると願いが叶うと言われています。チッチさん、願いは叶いますよ」

ふたりはじっと雲をみつめた。空の青が、心に青空を映し出した。
雲の彼方から天使たちが舞い降りてきたのが見えた。何もかもうまくいく、そう思った。

「ルークさんはまだみたいですね」
「さっき公園事務所で尋ねたら、まだルークは申請していませんでした。だから僕らより後だと思います」
「そうなんですか」
「ハート岩のそばで休憩しましょう。ルークを待ちながら、下山に備えてお昼にしましょう」
「そうですね、そう言えば、お腹がすきました」

ふたりは笑い合った。マモルの背中越しにハートの形をした雲が見えていた。
ハート形の雲はよく見ると、天使の羽のようだなぁ…と笑いながらチッチは考えていた。

(次回に続く)

 


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