2015のストーリー その5「根っこ」
夜になり、静かになると屋敷の中からひとりの女性らしき人物が、姿を現した。
「このお屋敷の方ですか?」
チッチが声をかけると、女性は転ばんばかりに驚いた。
「ひぇ!」
「すみません。驚かせてしまって」
チッチの態度に、昼間の集団でないことを察した様子だ。
「話しかけないで」
急いで立ち去ろとする。
「待ってください!」
「ポチラーゼはどこにいったんですか?」
「何それ?」
「やはり、ご存じないんですね」
「ラウプーノはポチラーゼと一緒に使うものなんです」
「えっ??それはどういうこと?」
「あなたの間違いは、全てそこにあったんです」
チッチたちはお屋敷の中にいた。
「ラウプーノの木」を運営していた女性は、リリムと名乗った。
50代後半というところか、やつれた様子がありありと見えた。
「昼間、ここに集まっていた女性に聞いたんですが、皆さん、ご家族の様子がおかしくなったまま元に戻らないとか」
「…そうです」
うつむいたままだった女性が顔を上げた。
「あなた方はラウプーノがどんなものがご存知なんですね」
うなづくふたり。
「ラウプーノは元気になれる奇跡の木ではなかったんですか?」
「それはもうあなた自身がご存知のはずです」
「そうですね…」
「どうやってラウプーノを手に入れたんですか?」
すると女性は、ひとつため息をついてから話しだした。
「実は…」
(次回に続く)
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